金融関連用語集
あくまで金融に関連する用語として使われたときに、どういう意味を指すかを簡単に説明します。
タ行:(20語)
代位弁済(ダイイベンサイ)
「弁済による代位」という法律効果を伴う弁済をすることをいう。誤解されがちであるが、債務者以外の者が債務者に代わって弁済することを
指して代位弁済というのではない。 この場合の代位とは、弁済者が債権者が有していた原債権を取得することをいう。代位が発生すると、
債権者が債務者に対する債権を担保付の状態で行使することができるようになるので、弁済者の求償権の行使・満足を確保することができる。
原債権と求償債権は別個独立の債権であるが、前者は後者を確実なものとするために存在するという意味において、両者は主従の関係にある。
- 法定代位・・・弁済者に正当な利益がある場合は、当然に代位の効果が発生する。
- 任意代位・・・債権者の承諾があれば、弁済と同時に代位の効果が発生する。
債務の弁済は保証人以外の第三者でもできるが、その債務の性質が許さない時、又は債務者の意思に反して弁済することはできない、また、
法律上の利害関係のない第三者が債務者の意思に反して弁済することはできないので、それらの第三者が債務者の同意なくして弁済した場合に
おいては、原則として、弁済という法律効果が発生しないため、その場合は代位という法律効果も発生しない。
代物弁済(ダイブツベンサイ)
既存の債務で債務者が本来的に負担することとなっている給付に代えて他の給付をなすことで既存の債務を消滅させる債権者と
債務者との契約である(民法第482条)。
地方銀行(チギン)
地方銀行(ちほうぎんこう)とは、社団法人全国地方銀行協会の会員である銀行である。
定義としては上記のように全国地方銀行協会に加盟する銀行という形であるが、加盟銀行の多くはその本店所在道府県で最大規模の金融機関
であり、地域経済にも大きな影響力を持っていることが多い。
社団法人第二地方銀行協会の会員である銀行(第二地方銀行)との対比から第一地方銀行と呼ばれる場合もあるが、俗称であって正式なもの
ではない。
中小企業診断士(チュウショウキギョウシンダンシ)
中小企業支援法(昭和38年法律第147号)第11条第1項の規定に基づき、経済産業大臣により「中小企業の経営診断の業務に
従事する者」として登録された者を指す。 経営・業務コンサルティングの専門家としては唯一の国家資格である。
中小企業金融公庫(チュウショウキギョウキンユウコウコ)
1953年(昭和28)制定の中小企業金融公庫法(昭和28年法律第138号)に基づいて設立され、その後、中小企業総合事業団
(現中小企業基盤整備機構)から承継した証券化支援業務、信用保険制度に関する業務も行っていた全額政府出資の政府金融機関。
しかし、2005年(平成17)に出された「政策金融改革の基本方針」において「一般貸付は量的補完であり、国全体として資金不足
であった高度成長期とは 異なり、資金余剰になっているので、中小企業といえども、量的補完は国が行う必要はなくなっており、
撤退する」「特別貸付は、国の中小企業政策の中に明確 に位置づけられ、政策誘導を目的とする範囲に限定して行うものの、定期的に
見直しを行い、必要性の低下した特別貸付からは、撤退する」という方針が決まっ た。
この方針に基づき、2006年の「政策金融改革に係る制度設計」に沿って、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、国際協力銀行
(国際金融部門)とともに、2008年10月日本政策金融公庫(日本公庫)に統合され、当該公庫に事業承継されている。
統合されたとはいえ、民間金融だけではファイナンシャル・ギャップを生じやすい分野への専門的金融の必要性は変わらないことから、
中小企業金融公庫の事業そのものは日本公庫の「中小企業事業」として引き継がれている。
中小企業倒産防止共済制度(トウサンボウ)
取引先 事業者の倒産の影響を受けて、中小企業者が倒産する事態(連鎖倒産)または、倒産に至らないまでも著しい経営難に陥る事態の発生を
防止するため、毎月一定 金額を掛け、万一取引先事業者が倒産し、売掛金や受取手形などの回収が困難となった場合には、掛金総額の10倍の
範囲内で共済金の貸付を受けることができ る共済制度です。
1.加入資格
引き続き1年以上事業を行っている以下の中小企業者です。
●従業員300人以下または資本金1億円以下の工業等の会社及び個人。
●従業員100人以下または資本金3,000万円以下の卸売業の会社及び個人。
●従業員50人以下または資本金1,000万円以下の小売業、サービス業の会社及び個人。
●企業組合、協業組合など。
2.掛金
●毎月の掛金は、5,000円から80,000円までの範囲内(5,000円きざみ)で自由に選べます。
●加入後、増・減額ができます(ただし、減額する場合は一定の要件が必要)。
●掛金は、総額が320万円になるまで掛けることができます。
●掛金は、税法上損金(法人)または必要経費(個人)に算入可能です。
3.貸付事由
●加入後6カ月以上経過して、取引先事業者が倒産し、売掛金債権等について回収が困難となった場合です。
4.貸付金額
●掛金の10倍に相当する額か、回収が困難となった売掛金債権等の額のいずれか少ない額となります。
(一共済契約者あたりの貸付残高が3,200万円を超えない範囲)
5.貸付期間
●5年(据置期間6カ月を含む)の毎月均等償還です。
6.貸付条件
●無担保・無保証人・無利子です(ただし、貸付けを受けた共済金額の1/10に相当する額は、掛金総額から控除されます)。
7.一時貸付金の貸付け
●加入者は取引先事業者に倒産の事態が生じない場合でも、解約手当金の範囲内で臨時に必要な事業資金の貸付が受けられます。
重畳的債務引受(ちょうじょうてきサイムヒキウケ)
債務引受というのは、わかりやすく言うと、債権者に対して負っている債務を第三者が債務者に代わって引き受けるということです。
この債務引受には、「重畳的債務引受」と「免責的債務引受」との2種類がありますが、「重畳的債務引受」というのは、債務を
引き受ける側が、従来の債務者とともに連帯して同等の債務を負担するものです。
つまり、「重畳的債務引受」の場合であれば、引受者と従来の債務者は連帯債務者の関係になるので、債権者は従来の債務者、
引受者のどちらにも債権を有していることになり、従来の債務者の債務は免除されないといことになります。
DIPファイナンス(ディップファイナンス)
DIPファイナンスとは、民事再生法などの倒産手続き開始後も旧経営陣に経営を任せつつ、新たな資金を提供する金融手法。
DIPとは、debtor in possession(占有を継続する債務者)の略で、旧経営陣が残り、再建に当たっている企業を指す。
DIPファイナンスによる債権は、共益債権と位置づけられ、再生企業の他の債務より優先される。
手形の裏書き(ウラガキ)
受取手形の裏面に署名(あるいは記名)捺印する行為を言います。裏書することにより、自身以降の
手形受取人全てに対して、手形記載内容に責任義務を負います。
手形割引(テワリ)
受取手形を、支払期日前に換金する行為を言います。
手形割引残高(ワリザン)
換金(割引)した受取手形で、まだ決済されていない総和を言います。
転抵当(テンテイトウ)
転抵当とは、抵当者が有する「抵当権」を他の債権の担保に供することを言い(民法第375条第1項)、「抵当権に抵当権を設定する」と
解することができる。
債務者が抵当権者に弁済した場合、転抵当は抵当権を基礎としているため、弁済によって抵当権が消滅すると転抵当権者を害する
ことになる。このため、債務者の抵当権者への弁済は、転抵当権者に対抗できないと規定されている。(民法第376条第2項)。
よって、債務者が抵当権及び転抵当を消滅させるには、まず転抵当権者に抵当権者の債務を第三者弁済(民法第474条第1項)して
消滅させ、抵当権者に弁済する際に前記第三者弁済に基づく求償権(民法第494条又は第500条)で相殺する、という法的構成を採る。
転付命令(テンプメイレイ)
強制執行には、大きく分けて、不動産執行、動産執行、債権執行の3種類があります。このうち、債権執行と は、債権者が、債務者が
第三債務者に対して有している(主として)金銭債権を差し押さえて、これを取り立てるか,あるいは執行裁判所から配当を受けるという
方法での強制執行になります。
転付命令がない場合には、差押命令が債務者に送達されてから1週間を経過すると、自分で債権の取立てをすることができることに
なります(転付命令がなけ れば取立てができないわけではありません。)。しかし、他の債権者が同じ債権を差し押さえたときには、
差し押さえられた債権の弁済金は供託され、執行裁判 所が債権額案分で配当をすることになります。
これに対して,転付命令の申立てが認められると,転付命令が第三債務者に送達される前に他の債権者が同じ債権を差し押さえない
限り、その債権を独占でき るというメリットがあります。すなわち、他の債権者との競合がなく、転付命令が確定したときには、差し押さえ
られた債権は、債権者にそのまま移転しますの で、債権者はその後はその債権を独占することができることになるのです。
しかし、転付命令の効果は、差し押さえられた債権が現在する限り、その券面額で差押債権者の債権と執行費用が、転付命令が
第三債務者に送達されたとき に弁済されたと「みなされる」というものです。すなわち、例えば100万円の売掛代金債権を差し押さえて
転付命令を得た場合には、その売掛代金債権が第 三債務者の虫力のため取立不能になり、あるいは何らかの抗弁が付着していたため
全額の弁済が受けられなかったとしても、100万円の弁済があったものとみ なされるわけです。
そのため、一般の債権執行では現実に弁済を受けるまで何回でも違う債権の差押えができますが、転付命令を求めた場合には、差し押さえ
られる債権が確実に支払われるものでなければ、債権者は大変な危険を背負い込むことになります。
そのため転付命令の申立ては、現実には余り利用されていないようです。
登記料(トウキリョウ)
一般的には、不動産の所有権などを登記する場合に、登記印紙によって納税する「登録免許税」のことを「登記料」と呼んでいる。
不動産登記手続を代行する司法書士に支払う報酬と、登録免許税との合計額を「登記料」と呼ぶこともある。
当座貸越(トウザカシコシ)
当座貸越とは、当座預金を持つ企業が銀行と契約を締結し、預金残高を超えて振り出した手形などを、一定限度内なら支払って
もらえるという借入れ方法を指 す。貸越限度内ならいつでも借りることができ、返済方法も簡単で利息は後払いなど、企業に
とっては利点も多い。一方、銀行にとっては資金流出の予想が困難 などのデメリットがある。
当座預金(トウザヨキン)
銀行と当座契約というのを結びます。利息が付かない無利息預金である代わりに、小切手や手形を振り出す事が出来るようになります。
つまり、小切手や手形を振り出すための預金であるといえます。
動産担保(ドウサンタンポ)
動産とは、不動産以外の物のことを言います。
民法は
「土地とその定着物を不動産とし、そのほかの物を動産とする」 (民法86条1項2項)
と定めています。
不動産とは土地・建物のことを言い、また動産はそれ以外の物となります。
動産を担保とすることを「動産担保」、動産を担保とした融資を「動産担保融資」と言います。
代表的なものは、「質屋」の融資です。
動産の占有を移転して担保化することを「質権」と言いますが、そうなると、所有者はその動産を自由に使用することができなくなります。
譲渡担保とは、目的物の所有権を、担保の目的で担保権者(債権者)に移転し、もし支払いができなくなれば、債権者が所有者として目的物を
売却して債務弁済に充てる、というものです。
この方式では、所有権は移転しますが、動産の占有を移転することがないため、自由に使用することができます。
また、日々製造されて増え、一方で出荷により減っていく流動的な在庫商品一切を「集合動産譲渡担保」として担保設定する例もあります。
都市銀行(トギン)
都市銀行(としぎんこう)、略して都銀とは、普通銀行の中で大都市(ほとんどは東京23区か大阪24区)に本店を構え、全国展開している銀行。
なお、その中でも更に特別に大きな銀行をメガバンクと呼ぶ。
特許(トッキョ)
特許(とっきょ、Patent、パテント)とは、法令の定める手続により、国が発明者または特許出願人に対し、特許権を付与する行政行為。
特許は、有用な発明を 公開した発明者または特許出願人に対し、その発明を公開したことの代償として、一定期間、その発明を独占的に
使用しうる権利(特許権)を国が付与するもの である。特許制度は、特許権によって発明の保護と利用を図ることにより、発明を奨励し、
また産業の発達に寄与することを目的としている(特許法1条)。特 許権は、無体物である発明に排他的支配権を設定することから、
知的財産権のひとつとされる。
取り立て料(トリタテリョウ)
手形取立は、手形期日に現金化するために、銀行に手形振出人から資金をもらう(=取立て)を依頼することです。
取り立て料は、その手続き費です。

