手形割引の日エム商事:手形割引の危険性

手形割引の危険性

手形割引の危険性とは、

1.手形割引をすることによってお客様の対外的な信用度が損なわれることはないのか?

2.万一持ち込み手形が不渡りになったとき、お客様が想定している以上の被害を受けることはないのか?

3.手形割引は、いったん手元から手形を割引者へ渡すことになり、ここに危険性はないのか?

以上を不安視されるのではないでしょうか。
一つ一つお答えしたいと思います。

1.手形割引をすることによってお客様の対外的な信用度が損なわれることはないのか?

 まず、手形割引の依頼する相手はともかく、手形割引自体は回収手形の資金化ですから、周りにとやかく言われる筋合いのものではありません。
 但し、手形割引をする会社と、満期日まで手持ちできる会社とではどちらが、資金余裕のある会社かといわれれば、当然後者となります。
 手形割引自体は悪いことではないのですが、資金余裕という意味で考えれば、信用度が落ちると考える人も中にはいるでしょう。

 では、お客様が手形割引について誰にも話さなかった場合、誰が手形割引の実行を知りえるのでしょうか?(当然割引を依頼した相手以外で)
 唯一ありえるのは、手形の振出人です。振出手形は満期(支払期日)に手形が振出し銀行に提示されます。このとき手形の振出人が振出銀行に
 依頼すればその手形の裏書を見ることができます。裏書から推測して、割引をしたのか、裏書譲渡したのか、自身で取り立てたのかの推測が
 できます。

 そう、これは推測です。手形は、一般的には裏書を行いますが、第一裏書人以外は裏書をしない場合も実はありえますし、裏書があるから
 といって、間違いなく手形割引を行ったとは限りません。単なる支払いとしての譲渡(回し手形)の場合も多くあるわけですから。

 商売を行っていれば、資金的な余裕があろうと無かろうと支払いは発生します。
 回し手形での支払いは、一般的には余裕のある会社が行う行為ですので、信用度が損なわれることはとはまったく関係ありません。

 このように考えると、裏書を確認する行為にそれほど意味があるとはおもえません。つまり、よほど特殊な事情がある場合を除いて、振出人が
 裏書を見ることはないのです。

 第一、支払った先の事情にそれほど関心を持つ場合とはどんな場合でしょう。
 あるとすれば、手形の振出人がお客様に対して債権を持っている場合でしょうか。

 次に割引相手別に考えて見ましょう。
 銀行が割引先である場合、割引をしたからといって、問題になるとは思えません。
 お客様が懸念されるのは、弊社のようなノンバンクが相手先の場合だと思います。

 弊社の場合、まずお客様からの申し込みをいただいてからのスタートになります。
 もちろん、銀行でも手形割引の依頼に申し込みは必要です。ただ銀行の場合は、取引の実質のスタートは預金取引になることが一般的です。
 (実際は預金取引にも申し込みは行っているのですが)
 弊社に預金はありませんから、手形割引の申し込みが取引スタートになってしまい、特別なことと感じられるかもしれません。しかしながら、
 これは割引業務を行う金融機関に共通した処理なのです。

 手形割引の申し込みをいただいた後、銀行も弊社も審査のための調査を行います。
 銀行の場合、既に預金取引で実績を積んでいるので、お客様の会社概要や、販売先の振込みなどで、把握できる部分が多くあります。
 弊社では、全て一からの調査になるため、場合によっては細かいと感じる部分まで、お聞きする必要が生じます。

 さて調査の段階で、振出手形について銀行では銀行間の調査を行うことがあります。
 これは、銀行同士の相互取り決めにより行われるもので、銀行以外は利用することができません。この調査は手形振出人のことを、振出銀行に
 直接聞くものです。振出手形が不自然な動きをしているときなど、銀行同士で情報を共有する場合もあります。
 これらは、銀行間での情報ですから、外部には漏れないことになっています。

 弊社では、独自の調査網で調査をします。弊社独自のものなので、弊社の社内秘であり、外部には漏れません。

 但し、弊社は加入している日本事業者金融協会(JBFA)に、割引情報についての報告義務があり、協会員である金融業者の間で開示される
 ことになっております。いわゆる、借入れ情報に近いものです。
 金融業者の間で開示されるということは、(もちろん当該協会に加入している貸金業者間でという意味ですが)お客様が、割引希望の手形を、
 複数の金融業者に打診されればされるほど、その手形の情報が広く広まってしまう可能性があるということです。

 また、安易に第三者に依頼されますと、同時に数多くの金融業者に打診をしてしまい、その結果手形出回り情報により割引ができなくなる
 (いわゆる割止めというのですが)場合がございます。
 手形割引の依頼は、必ずお客様ご本人が、慎重に検討された上で金融業者を選択し、依頼されることをお勧めします。

 その折に、弊社を選択していただければ、幸いです。

2.万一持ち込み手形が不渡りになったとき、お客様が想定している以上の被害を受けることはないのか?

 お客様が手形割引を依頼し実行された手形が、万一不渡りとなり現金化されなかった場合、一般的に発生する負担は買い戻し義務です。
 手形割引はひとつの契約ですから、その契約によりリコース(買い戻し特約あり)とノンリコース(買戻し特約なし)がありますが、
 特に定めの無い場合は、全て買い戻し特約ありの手形割引となっています。ここでは、この買戻し義務が生じる手形割引について、
 ご説明することとします。

 金額は、あくまで手形割引がなされた、手形の金額。つまり手形に記載された金額となります。
 買い戻し期日は、不渡りが確定されたときというのが一般的で、弊社でも同じ条件が適用されます。
 この条件に沿って取引を行えば、手形額面以上の負担はほとんど発生しません。せいぜい、手形組み戻しの手数料ぐらいのもので、これは、
 銀行も弊社も変わりません。
 但し、即日の買戻しが条件どおりできない場合、銀行と弊社では違いが出てきます。

 銀行においては、買戻しは絶対的なもので、買戻しが終わるまで、全ての与信取引がストップされるのが一般的です。これは、様々の状況を
 生み出す場合があります。

 ・例えば、固定性の預金の取り崩しで買戻しをしようと思ったのだが、応じてくれなかった。(取引バランスが崩れるからという理由で)
 ・例えば、ほかの手形の割引で買戻しをしようとしたが、割引に応じてくれなかった。(まず、買戻しをしてからといわれた)
 ・例えば、決まっていた借入れがストップされた。(この借入れでの買戻しに応じてくれなかった)

 などなど、お客様と銀行の付き合いによっては、意地悪をしているかのような応対がなされることもありえます。
 もちろん柔軟に、対応してくれる銀行もありますから、一概に言えませんが、弊社で相談される内容に、こうした銀行対応に対する不満が
 あることも事実です。

3.手形割引は、いったん手元から手形を割引者へ渡すことになり、ここに危険性はないのか?

 お客様が銀行に手形を差し入れた場合、その2~3日後お客様の取引口座へ、手形割引の実行分が入金されるのが一般的です。
 銀行の場合、この銀行のルールに沿わなければ実行がなされないので、選択肢はありません。

 弊社の場合一番多いのが、同時実行です。これは、手形とお金の交換なので本件の疑問とは関係ありません。

 差し入れてから後日実行になる場合は、いろいろなパターンが考えられます。
 例えば、郵送による手形差し入れの場合。
 書留で郵送してください。これにより、郵送の証拠をお客様が保持することになります。
 又、保険をかけることにより、郵送中の事故に対しても保証をつけることが可能です。

 例えば、割引料節約のため、あらかじめ預けておいた手形の割引を、お客様の指定日に実行する場合。
 必ず、弊社発行の預り証をお受け取りください。

 例えば、手形割引の金額が多額の場合。
 安全のためにも弊社からお客様の銀行口座への送金処理しかお受けできない場合がございます。
 即日振込みがなされる場合は、お客様の銀行口座を確認していただきます。
 後日振込みの場合は、弊社発行の預り証をお受け取りください。


こうした処理により、少しでもお客様の不安は軽減されるでしょうか?
お客様のご要望には、極力あわせたいのですが、手形割引の場合、手形を受け取った後に実行となることは、
避けようがありません。これは、銀行も同じです。
是非とも、ご自身で信頼できる金融業者を選択されることを、お考えください。